江東区の成約データはなぜ40件と厚いのか — 湾岸4区の成約サンプルを比較
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TOWERS が実際の成約価格を追えているのは、現時点で港区・中央区・品川区・江東区の湾岸・都心4区に限られます。この4区の坪単価ランキングでは江東区が最下位ですが、成約サンプル数だけを見ると江東区が40件で最多です。港区の15件、品川区の9件と比べると2倍〜4倍以上の差があり、この記事ではその差をデータから見ていきます。
湾岸4区の成約データ比較
| エリア | 坪単価(万円) | 成約サンプル | TOWERS掲載棟数 | うちタワー | タワー比率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 港区 | 999.1 | 15 | 141 | 133 | 94.3% |
| 中央区 | 665.9 | 29 | 85 | 66 | 77.6% |
| 品川区 | 661.9 | 9 | 62 | 58 | 93.5% |
| 江東区 | 556.4 | 40 | 87 | 67 | 77.0% |
坪単価は港区の999.1万円が突出していますが、成約サンプルはわずか15件です。品川区にいたっては9件しかなく、661.9万円という数字は少数の取引に引っ張られている可能性があります。対する江東区は556.4万円と4区中もっとも低い水準ながら、40件と4区の中では最も件数が多い集計です。
江東区のストック量と価格水準
まず単純にストック量を見ると、江東区のタワーマンション棟数は67棟で、港区の133棟に次いで4区中2番目に多い規模です。品川区58棟、中央区66棟と比べても遜色ありません。
一方で坪単価は4区中最も低い556.4万円です。港区は赤坂・六本木・麻布といった内陸の高額エリアを含み、江東区は豊洲・東雲・辰巳といった湾岸再開発エリアのタワーマンションが中心です。区の性格が違う以上、中央値の水準が違うこと自体は自然です。
ただし「棟数が多いから成約サンプルも多い」と言い切れるだけの材料は、今回のデータにはありません。港区は江東区の2倍のタワー棟数がありながらサンプルは15件で、棟数とサンプル数はきれいに対応していないためです。成約情報がどれだけ TOWERS に集まるかは、供給時期や仲介経路など、TOWERS のデータからは観測できない要因にも左右されます。ここで示せるのは「江東区のサンプルが相対的に多い」という事実までで、その理由の特定はできません。
タワー比率で見る江東区の特徴
もう一つの見方として、区内の全マンション棟数に対するタワーマンションの比率があります。港区94.3%、品川区93.5%に対し、江東区は77.0%、中央区は77.6%です。
江東区は「区内の物件のほとんどがタワー」という港区・品川区型のエリアではなく、タワーとそれ以外のマンションが混在するエリアであることが、この比率からわかります。
数字で比較する意味
坪単価だけを見ると江東区は「4区で最も安いエリア」に映りますが、サンプル数を合わせて見ると読み方は変わります。9件・15件といった少数サンプルの数字は、次回集計で大きく動く可能性があります。江東区の40件はその中では相対的に件数が多いものの、統計的に十分な母数とは言えません。4区いずれも「参考値」として扱うのが妥当です。
購入・売却の検討でエリア相場を参考にする際は、坪単価の高低だけでなく、その数字が何件のデータから出ているかも合わせて確認することをおすすめします。
このデータの限界
- 成約サンプルはいずれもTOWERS が把握できている範囲の数字で、区内の全成約を網羅しているわけではありません。
- 江東区のサンプルが多い理由については、今回のデータからは特定できていません。棟数・価格帯との関係も含め、確認できていない推測です。
- 4区とも成約サンプルは9〜40件で、統計的な信頼区間を示せる水準ではありません。次回集計で坪単価が動く可能性があります。
まとめ
- 湾岸4区の成約サンプルは江東区40件が最多、品川区9件が最少
- 江東区の坪単価556.4万円は4区中最下位だが、サンプル件数は4区で最も多い
- 江東区のタワー棟数は67棟で港区に次ぐ規模、タワー比率は77.0%
- 4区とも母数は小さく、坪単価の比較にはサンプル数も合わせて確認するのがおすすめ
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