「億ション」は首都圏に何エリアあるのか — 70㎡換算1億円超は7区、タワー411棟
「億ション」という言葉はよく聞きますが、実際に首都圏のどこが該当するのかを数字で見たことがある人は少ないはずです。TOWERS が集計している首都圏79エリア・タワーマンション846棟のデータをもとに、坪単価を70㎡換算し、1億円を超えるエリアを数えてみました。
結論は7区。そこにあるタワーマンションは411棟で、首都圏のタワー全体(846棟)の約48.6%にあたります。半分近くのタワーが、すでに「億ション」水準のエリアに立っていることになります。
ただしこの7区は、性質の異なる2つのデータ源から出た数字が混ざっています。先に分けて見ていきます。
成約データ:4区すべてが1億円超
TOWERS が実際の成約価格を把握できているのは、湾岸・都心の4区だけです。範囲は狭いものの、タワーマンションの成約価格そのものという点で信頼度が高いデータです。
| エリア | 坪単価(万円) | 70㎡換算(万円) | 成約サンプル | タワー棟数 |
|---|---|---|---|---|
| 港区 | 999 | 21,157 | 15 | 147 |
| 中央区 | 666 | 14,100 | 29 | 81 |
| 品川区 | 660 | 13,981 | 9 | 61 |
| 江東区 | 555 | 11,749 | 41 | 69 |
注目すべきは、成約データが取れている4区が例外なく全て1億円を超えていることです。TOWERS が現時点で成約を追えている区は、いずれも「億ション」水準ということになります。4区合計のタワー棟数は358棟です。
実取引データ:さらに3区が1億円超
国土交通省の実取引価格(市区単位、中古マンション全体が対象)でも、70㎡換算1億円を超える区が3つありました。こちらはタワーマンション限定ではなく、エリア全体の中古マンション相場です。
| エリア | 坪単価(万円) | 70㎡換算(万円) | 取引サンプル | タワー棟数 |
|---|---|---|---|---|
| 渋谷区 | 540 | 11,433 | 391 | 22 |
| 千代田区 | 538 | 11,400 | 185 | 22 |
| 目黒区 | 473 | 10,015 | 273 | 9 |
目黒区は70㎡換算で10,015万円と、1億円をわずかに超える水準です。取引サンプルが273件と厚いため、このボーダーラインは比較的安定した数字と見てよさそうです。
7区で首都圏タワーの半分近くを占める
成約データの4区・実取引データの3区を合わせると、70㎡換算1億円超のエリアは合計7区。この7区にあるタワーマンションを合計すると411棟で、首都圏の集計対象846棟の48.6%にあたります。
79エリアのうち7エリア(約9%)に、タワーの半分近くが集中している計算です。「億ション」は決して例外的な存在ではなく、首都圏タワーマンション市場のボリュームゾーンにかなり近い位置にあるといえます。
このデータの限界
- 成約データは4区限定です。それ以外の区・市のタワー実勢価格は、国交省データによる推定にとどまります。
- 国交省データはタワー限定ではありません。中古マンション全体が対象なので、実際のタワーマンション価格はこれより高くなる傾向があります。
- 坪単価から70㎡換算する際、専有面積や階数によって実際の価格は上下します。ここでの数字はあくまでエリアの中央値ベースです。
- 成約サンプルが少ない区(品川区9件、港区15件など)は、次回集計で数字が動く可能性があります。
まとめ
- 70㎡換算1億円を超えるエリアは首都圏で7区
- 内訳は成約データの4区(港・中央・品川・江東)+実取引データの3区(渋谷・千代田・目黒)
- 成約データが取れている区は例外なく全て1億円超
- 7区のタワー合計は411棟、首都圏タワー全体の約48.6%
- 目黒区は10,015万円とボーダーラインぎりぎりで1億円超え
TOWERS では首都圏79エリアのマンション相場データを無料で公開しています。アカウント登録なしで、エリア別の坪単価をご覧いただけます。