タワーマンションの駐車場、総戸数の何割あるのか — 竣工年代で50%から32%へ
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タワーマンションを検討するとき、駐車場が「借りられるかどうか」は住んでから効いてくる条件です。総戸数に対して駐車場が何台あるかで、抽選になるのか、空きが常にあるのかが変わります。
TOWERSが把握している首都圏のタワーマンション805棟のうち、駐車場台数の記載を確認できたのは384棟です。このうち総戸数も分かる380棟から、後述する理由で設置率150%超の24棟を除いた356棟を対象に、総戸数に対する駐車場台数の割合(以下「設置率」)を集計しました。
竣工年代別の設置率
竣工年が分かる337棟を年代で区切り、設置率の中央値を出しました。
| 竣工年 | 棟数 | 設置率の中央値 | 平均 |
|---|---|---|---|
| ~2004年 | 59棟 | 49.5% | 56.1% |
| 2005-2009年 | 112棟 | 51.0% | 54.1% |
| 2010-2014年 | 51棟 | 43.9% | 48.3% |
| 2015-2019年 | 46棟 | 38.8% | 50.4% |
| 2020-2026年 | 57棟 | 31.7% | 40.9% |
| 2027年以降(予定) | 12棟 | 34.8% | 49.4% |
2000年代前半までに竣工した棟は総戸数のおよそ半分の駐車場を持っていますが、2020年以降の棟では中央値31.7%まで下がります。2棟に1台から、3棟に1台へという水準の変化です。
平均値が中央値より一貫して高いのは、設置率の高い少数の棟が平均を押し上げているためです。分布の中心を見るなら中央値のほうが実態に近くなります。
なお、この低下が何によるものかは今回のデータでは判別できません。自動車保有率の変化、駐車場附置義務の基準見直し、立地(駅距離)の違いなど複数の要因が考えられますが、いずれも本データでは検証していません。
エリア別の設置率
8棟以上を集計できた区について、設置率の中央値を並べました。
| 区 | 棟数 | 設置率の中央値 |
|---|---|---|
| 江東区 | 32棟 | 64.6% |
| 千代田区 | 18棟 | 53.1% |
| 港区 | 104棟 | 50.9% |
| 中央区 | 44棟 | 43.8% |
| 新宿区 | 31棟 | 41.4% |
| 渋谷区 | 12棟 | 39.9% |
| 品川区 | 44棟 | 33.3% |
| 豊島区 | 20棟 | 33.2% |
最も高い江東区(64.6%)と最も低い豊島区(33.2%)で31ポイントの差があります。ただしこの表は竣工年で揃えていないため、竣工年代の構成が違えばそれだけで差が出ます。エリアの特性による差と年代構成による差を、この集計では分離できていません。
設置率150%超を除いた理由
集計から外した24棟は、いずれも総戸数に対して駐車場が極端に多い棟です。最も極端な例では総戸数5戸に対して駐車場162台という記載がありました。
これはデータの誤りというより、オフィスや店舗が同居する複合用途の建物で、総戸数が住戸部分のみを指すのに対し、駐車場台数が建物全体を指しているためと考えられます。住戸あたりの駐車場を見る目的には合わないため、150%を境に除外しました。100%〜150%の17棟は集計に含めています。
このデータの限界
- 対象は TOWERS が把握するタワーマンション805棟のうち、駐車場台数の記載がある384棟(47.7%)です。記載のない421棟は含まれていません。記載の有無が棟の性質と無関係とは限らないため、全体の代表値としては読めません。
- 「駐車場台数」は分譲時の公式資料に基づく記載で、現在の運用台数(機械式の休止、来客用への転用など)とは異なる可能性があります。
- 平置き・機械式・タワーパーキングの区別、月額料金、空き状況は本データに含まれていません。
- 竣工年代別の集計は各区分46〜112棟で、1〜2棟の増減でも中央値が動きます。2027年以降は12棟のみで、傾向を語れる規模ではありません。
- エリア別の集計は竣工年で揃えていないため、年代構成の違いが差として現れます。
まとめ
- 駐車場台数を把握している356棟(複合用途とみられる24棟を除く)を集計
- 設置率の中央値は~2004年竣工49.5%、2020年以降31.7%
- 区別では江東区64.6%が最も高く、豊島区33.2%が最も低い(年代構成は未調整)
- 低下の要因は本データでは判別できない