タワーマンションの防災設備、実際の記載率は — 備蓄倉庫7%・非常用発電機37%の実態
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タワーマンションは「防災に強い」というイメージで語られがちですが、実際にどの設備がどれくらい入っているのかは棟によってかなり差があります。TOWERSが把握している湾岸4区(港・中央・江東・品川)のタワーマンション324棟のうち、物件詳細ページで防犯・防災設備のテキストを確認できたのは100棟(30.9%)です。この100棟(江東区30・港区29・中央区25・品川区16)を対象に、設備ごとの記載率を集計しました。
設備別の記載率
| 設備 | 記載棟数 | 記載率 |
|---|---|---|
| スプリンクラー設備 | 85棟 | 85.0% |
| オートロック | 77棟 | 77.0% |
| 監視カメラ(防犯カメラ含む) | 62棟 | 62.0% |
| 非常用発電機 | 37棟 | 37.0% |
| 排煙設備 | 17棟 | 17.0% |
| 緊急救助用スペース | 9棟 | 9.0% |
| 防災備蓄倉庫 | 7棟 | 7.0% |
最も記載率が高いのはスプリンクラー設備で85.0%。建築基準法・消防法上、一定規模以上の共同住宅では設置が求められる設備のため、タワーマンションではほぼ標準といえます。オートロック77.0%、監視カメラ62.0%と防犯設備の記載率も高く、この3つは多くの棟で「標準装備」に近い扱いです。
非常用発電機と備蓄倉庫は少数派
停電時に共用部の電源を確保する非常用発電機の記載は37.0%(37棟)、災害時の水・食料を保管する防災備蓄倉庫は7.0%(7棟)にとどまりました。はしご車が届かない高層階からの脱出を想定した緊急救助用スペースも9.0%(9棟)と少数です。なお備蓄倉庫は「防災倉庫」「備蓄スペース」など表記のゆれが大きく、7.0%という数字は実際の設置率よりかなり低く出ている可能性があります。オートロックやスプリンクラーが「入口・共用部の標準設備」であるのに対し、電源・備蓄まわりは棟によって明確に差が出る領域といえます。
非常用発電機の記載率を区別に見ると、品川区56.2%(16棟中9棟)・港区41.4%(29棟中12棟)・江東区36.7%(30棟中11棟)・中央区20.0%(25棟中5棟)と、最大で36ポイントの差があります。ただしこの差が実際の設置状況の違いによるものか、物件情報の書き方の違いによるものかは、今回のデータでは判別できません。
このデータの限界
- 集計対象は湾岸4区のタワーマンション324棟のうち、TOWERSが物件詳細ページで防犯・防災設備のテキストを確認できた100棟(30.9%)です。テキストが未整備の棟は含まれていません。
- 「記載」の判定は分譲時の公式資料に基づくテキストのキーワードマッチによるもので、記載がない=設備がないとは限りません(表記が簡略化されている棟も含まれます)。
- 設備の性能・容量(発電機の稼働時間、備蓄倉庫の収容量など)までは比較できません。
- 棟ごとの竣工年との相関は今回は検証していません。
- 区別の非常用発電機の記載率(20.0%〜56.2%)は各区とも16〜30棟規模の集計のため、1〜2棟の増減でも比率が数ポイント動きます。
まとめ
- 防犯・防災設備の記載がある湾岸4区の100棟(対象324棟の30.9%)を集計
- スプリンクラー85.0%、オートロック77.0%、監視カメラ62.0%
- 非常用発電機37.0%、緊急救助用スペース9.0%、防災備蓄倉庫7.0%
- 入口・共用部の防犯設備はほぼ標準装備、電源・備蓄まわりは棟による差が大きい
TOWERSでは各棟の防犯・防災設備を含む物件データを無料で公開しています。